ルーティングプロトコル

【2020新卒研修日記】ルーティングってなに?【2020.9.28】

今回の記事はいわっちさんでお送りします。

突然ですが、記事の中でたびたび出てきているルーティングとは何か
皆さんはご存じですか?
記事を見てくれている方にとってはなんとなくは理解しているぐらいのレベルだと思います。
という事で今回はルーティングについて解説をしたいと思います。

・ルーティングとは

ルーティング(routing)とは、データを目的地まで届けるために経路を決める制御をすることを言います。
(経路制御ともいう)

簡単に言ってしまえば目的地までデータを送るためのナビを作ることを言います。

では、このルーティングはどのような場面で利用されているのでしょうか。

ルーティングは異なるネットワークと通信を行うときに実施されています。
同じネットワークの中では機器同士はお互いを認識出来ますが
そのネットワークの機器にとってルーターの向こう側にある
異なるネットワークは未知の領域になっています。
そのネットワークへの経路を作成するためにルーティングを用いています。

例:PC-AからPC-Bに通信したい

<ルーティングなし>(*1)

[PC-A]——>[SW]——>[RT-A]——>[RT-B]–?–>[PC-B]

PC-AからPC-Bまでの経路が分からないため通信ができない
RT-BはPC-Bまでの経路を知っているがRT-Aは知らないので
RT-Aはデータを送らない。

<ルーティングあり>

[PC-A]——>[SW]——>[RT-A]——>[RT-B]——>[PC-B]

ルーティングによりPC-AからPC-Bまでの経路が分かり通信ができる
(補足:ルーターは異なるネットワークと通信を可能にするための機器です。
しかし、相手の場所が分かっていなければ通信はできない。)

・ルーティングの設定

ルーティングには大きく分けて2種類存在します。
1つは経路一つ一つを手動で設定する
スタティックルーティング(Static=静的)」
もう一つは経路を決められたルールに沿って自動で設定する
ダイナミックルーティング(Dynamic=動的)」
の二通りです。

スタティックルーティングは主に小規模のネットワークで使用されます。
手動で設定する為、少し手間ではありますが意図しない経路が作成されることはありません。

スタティックルーティングで作成した経路をスタティックルートと言います。

設定例

192.168.1.0/24のネットワークから192.168.100.0/24への経路を作成したい
(IPアドレスなどの情報は入力されているものとします)

RT-A(config)#ip route 192.168.100.0 255.255.255.0 Gi0/0

RT-B(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 Gi0/1

簡単にコマンドを解説すると
ip route (スタティックルートの設定をすることを記している)
192.168.100.0 (接続したい相手のネットワークを指定している)
255.255.255.0 (接続したい相手のネットワークの範囲を指定している)
Gi0/0 (相手のネットワークに接続している自身のインターフェース)
となっています。(*2,*3)

ダイナミックルーティングはルーティングプロトコルというルールを基に自動で経路作成を行います。
大規模なネットワークなど手動での設定が難しい環境で用いられます。
ルーティングプロトコルは、RIP、OSPF、EIGRPなどがあるので用途に応じた使い分けが必要です。
ダイナミックルーティングで作成したルートはダイナミックルートと呼ばれます。
また、ネットワークの状態が変化したときに自動的に経路計算をするのも
特徴に一つになります。

なお、ルータが学習した経路はルーティングテーブルという場所に保管され、
一覧として表示できるようになります。
スタティックルートとダイナミックルートの両方を設定した場合はスタティックルートが優先されます。
(設定によっては優先度が前後します)

いかがでしたでしょうか。
簡単にはなりますがルーティングについて説明させていただきました。
これらのルーティング技術は以前記事でも紹介した
OSI参照モデルのネットワーク層(レイヤ3)の技術となります。

見えていない所でルーティングという制御が行われているという部分だけでも覚えていただければ幸いです。
気になった方はページの下部に記載してある記事を読むことでさらに理解していただけるかと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
また次回の記事をお楽しみに!!

*1豆知識
ルーターなど機器の名前を記載する際に簡単に表記するために
ルーター→RT  スイッチ→SW  パソコン→PC  サーバー→SV
のように表記する事が多いです。

*2豆知識
ネットワークの範囲を表している「/24」を
コマンドでは「255.255.255.0」と表しています。
これはサブネットマスクと呼ばれるもので
どの部分までがネットワーク部なのか示しています。
詳しくは【2020新卒研修日記】2進数とサブネットマスクを知ろう!!【2020.9.8】をご覧ください。

*3豆知識
コマンドを入力する際に時間短縮のために省略できる部分は省略しています。
Gi0/0 → GigabitEthernet0/0

参考資料
スタティックルーティングとは – ネットワークエンジニアとして
ダイナミックルーティングとは – 概要

合わせてお読みください

【2020新卒研修日記】CCNAってなに?【2020.7.31】
【2020新卒研修日記】RIPを知ろう!【2020.9.2】
【2020新卒研修日記】OSPFについて知ろう!【2020.8.28】
【2020新卒研修日記】EIGRPを知ろう!【2020.9.1】

【2020新卒研修日記】OSPFについて知ろう!【2020.8.28】

今回の記事はシンディーさん、まっさーさんの2人でお送りします。

今回はOSPF(Open Shortest Path First)について紹介したいとおもいます!!

OSPFとはルーティングプロトコルの1つで、他にもEIGRPやRIPというルーティングプロトコルもあります!!

今日はそのなかでOSPFについて解説していきたいと思います!!

ではまず先ほどから出てきているルーティングとは何かを説明します。

ルーティングとは

ネットワークにパケットを送信するときに複数ある経路のなかから最も効率よくパケットを届けてくれる経路を決めてくれることを言います!!

このように経路を決めてくれるプロトコルのことをルーティングプロトコルと言います!!

経路を決めてあげないと思わぬトラブルが起きる原因になり得ますし、効率化という意味でもルーティングは必要不可欠なものです!!

そのルーティングをするために使用するのが、今回の主役であるOSPFなどのルーティングプロトコルです。

では、OSPFとはどのような特徴があるかといいますとほかのプロトコルよりも障害時に強いという特徴を持っています!!

なぜかと言いますと、宛先の最短パスを構築するために機器がお互いに自身の情報を交換し合うのですが、これをHELLOパケットと言います。このHELLOパケットは10秒間隔で送信されます。

このパケットの返事が4回帰ってこないと回線が絶たれてしまったと判断します。

このように回線が絶たれてしまっていてもすぐに経路を再計算して最短経路の構築を行えるのが大きな特徴となっています!!

ただし、RIPよりも複雑な処理を行うため、CPUやメモリにかかる掛かる負荷は大きくなってしまうという弱点があります。

以上がOSPFの簡単な紹介でした!!

ヤマハネットワーク製品
https://network.yamaha.com/knowledge/routing

ネットワークのおべんきょしませんか?
https://www.n-study.com/ospf-detail/ospf-overview/#:~:text=OSPF(Open%20Shortest%20Path%20First,%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

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