今回の記事はがわさん、シンディーさんがお送りいたします!1
今回はダイナミックルーティングプロトコルで使用されるAD値とロンゲストマッチについて説明致します!
そもそもAD値(Administrative Distance Value)とは
ルーティングプロトコルに対する信頼度を
数字化した値の事を指します。
AD値は数字が低ければ低いほど信頼性が高く
逆に数字が高ければ高いほど信頼性が低くなります。
このAD値は同一の宛先ネットワークに対する経路情報を
複数のルーティングプロトコルで学習している場合
ルータは信頼度が高い、即ちAD値が低いルーティングプロトコルだけを
ルーティングテーブルに登録します。
例としてそれぞれのダイナミックルーティングプロトコルのAD値を示したいと思います。
例)直接接続=0、スタティックルート=1、EIGRP=90、OSPF=110、RIP=120
※上記の値は全て初期設定です。
管理者側で任意に設定を変更する事ができます。
以上のAD値の数字から、ダイナミックルーティングプロトコルのAD値は
直接接続やスタティックルーティングよりも高い事が分かります。
例えばスタティックルートで設定した場合は
ダイナミックルーティングプロトコルを設定したとしても
障害や故障が発生しない限りそのルートが使用される事はありません。
即ちルーティングテーブルにも登録されません。
このようにAD値はルーティングの最適な経路を選択する際の優先度を決定する値として非常に多く使われています。
更に、AD値と同じくルーティングの最適経路を選択する基準となる
ロンゲストマッチについても説明したいと思います!
ロンゲストマッチとは
パケットを転送する為の複数の宛先ネットワークがルーティングテーブルにある時、宛先ネットワークのアドレスビット(プレフィックス長)が
最も長く一致する宛先の経路をパケットの転送先として選択するルールの事です。
ロンゲストマッチは複数の宛先ルートから最適経路を選択する際に
最も優先度が高い基準方法になります。
その為、基本的にAD値よりも優先度が高く
最適な経路を選択する時は基本的にロンゲストマッチで全て決まると言っても過言ではありません。
ただし、ロンゲストマッチの際に一致する値が同じである場合は
次に優先度が高いAD値が選択基準になります。
これらの話をまとめるとロンゲストマッチは
ネットワークエンジニアにとってとても大切な知識であり
これからの業務においても非常に使用する機会が多い技術です。
余談ですが、Ciscoの本試験では”AD値“のことを”管理ディスタンス値“などと表現されます。
普段学習する際は”AD値”と覚えているので、最初は混乱しますし、本試験では独特な言い回しが多数出てくるので、巷では”Cisco語“などと言われています。
以上がAD値とロンゲストマッチの解説でした!!
それではまた、お次の記事でお会いしましょう!!
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